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そうだったのか!!!

藤間紫希波

更新日:2021年9月3日

「連獅子」の稽古をしている方がいて、

私はその稽古を見ておりました。


振りは、私が学んだものとほぼ同じなので、

懐かしくもあります。


人から獅子の精へ、

衣裳も、化粧も、カツラも、全て変え、

花道から出てくる時の曲が、私は特に好きでして、

笛と三味線、鼓からなる、その曲が始まると、今でも心が高揚します。




下の写真は・・・・


16歳の頃だったかな。



白(親獅子)が私、


(子獅子)が妹です。

獅子落とし

と言って、

親が子を深い谷に投げ落とし、

よじ登ってきた強い子だけを育てる、

という中国からの古い言い伝えを元にした演目です。


見どころ、

聴きどころ、

衣裳も派手。


とにかく海外でも人気のある曲です。



獅子の精になる前は、

裃もなく、シンプルですよね。


獅子の精になる前



音楽に聞き入って、稽古を眺めていて、

稽古も終わりに差し掛かった時、


「獅子のカツラは、実際には白の親獅子より、子獅子の方が重いんだから・・・」


と、

稽古をつけている笑三郎さんの声が、

フッと聞こえ・・・、


えっ!

そうなの?


白く脱色した毛のカツラより、

赤く着色した毛の方が重い・・・


確かにそうだわな!



飛んだり、

跳ねたりしない、

親獅子の方が、

踊りは楽かな、と思っていたけど、


まさか、カツラまで私の方が楽だったとは・・・。


そうだったのか・・。


妹の方が大変だったんだ



と、今更ながら思ったのでした。


日本舞踊紫派藤間流 藤間紫希波

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