たぶん実現しない、着物のはなし
昨日、今日と少し着物の整理をしてまして、思い出したことがあります。
紋付の着物には、一つ紋、三つ紋、五つ紋がありますが、
母親が私の為に仕立ててくれた着物の中に、黒地にうさぎの刺繍紋があります。
紋付と言えば、普通は家紋や屋号の紋で、正装(せいそう)となりますが、
洒落紋は、堅苦しくない盛装(せいそう)、ちょっと楽しい洒落た気分で着られます。

上の写真は、昨年秋に着た組み合わせ。少し改まる感じかな。
でも、事の始まりは・・・

このうさぎの帯です。花兎の文様と月が刺繍してあります。その中の月と兎だけを刺繍紋に
したのです。
私には、たぶん実現しないであろう、密かなあこがれがあります。
それは、この様な着物を、さりげなく着たいのです。
数年前、祇園祭りの頃だったか、京都の呉服店での見かけた男性の後姿ですが、かっこいい
と感動しました。
これは染めの洒落紋になるのか?着物の柄となるのか?分かりません。そして、
うさぎなのかコウモリなのかも定かではないのですが、こういう洒落た
着物をさりげなく着て歩きたいのです。勿論、半幅の帯で・・・。
たぶん実現しない話です。