はぁ~、懐かしの・・しんみり
先月23日に
上方の歌舞伎俳優で人間国宝の、
片岡秀太郎さんがお亡くなりになりました。
(片岡愛之助さんの養父であることは、皆さんご存じだと思います。)
秀太郎さんは、とっても品のある可愛らしい方でした。
思い出すのは、
平成二十四年 六月、新橋演舞場での襲名公演です。
この襲名公演は澤瀉屋挙げての大きな公演で
二代目 市川猿翁
四代目 市川猿之助、
九代目 市川中車
の襲名披露公演であり、
初代 市川猿翁・三代目 市川段四郎の五十回忌追善公演でもありました。
その時の『口上』に坂田藤十郎さんと共に、女形の片岡秀太郎さんも座っておられ、
温かい、優しいお人柄がにじみ出る口上に
私は、しみじみ「可愛いなぁ~」と、見とれていたのを思い出します。
確か、秀太郎さんは『義経千本桜』の静御前役だったと思います。
この6月の襲名披露公演での舞台のお姿が、一番脳裏に焼き付いております。
はぁ~、寂しくなりました。
襲名公演は、翌年も続きまして、4月の金毘羅歌舞伎もそうでした。
(勿論、私は友人と共に参りましたよ!)
それで、秀太郎さんの訃報を聞いて、
この一連の襲名公演に出演していた
澤瀉屋の俳優の方たちの事も、
思い出しました。
まず、
市川右近さんが市川右團次となり、屋号は高嶋屋とかわりました。
そして、何よりもビックリしたのは、
市川月乃助(もと段治郎)さんが、新派の喜多村禄郎に、
市川春猿さんが、同じく新派の河合雪之丞に。
市川猿琉さんも、月乃助さんと共に、新派の喜多村一郎と名を改めるなどして、
活躍の場が変わったことです。

たぶん、澤瀉屋として写る、最後の藤間流新年会の写真です。
左から、
喜多村一郎(市川猿琉)さん、藤間翔(藤間貴彦)さん、私、
喜多村禄郎(市川月乃助)さん、河合雪之丞(市川春猿)さん、市川笑三郎さん。
今となっては、宝物の一枚となりました。
はぁ~、ちょっとしんみり・・・
でも
彼らは、活躍の場が変わっても、りっぱに役者の道を歩んでおられます。
今の時期は、舞台俳優だけでなく、
演劇全体、舞台芸術すべての方が大変な思いをされています。
そして、苦労しながらも、前を見て進んでおります。
頑張ってください。
これからもずっと応援しています。
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日本舞踊紫派藤間流 藤間紫希波