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黒御簾から

藤間紫希波

更新日:2022年5月17日

歌舞伎の音楽で


舞台下手(客席から向かって左側)に


黒い縦長の窓のようなものが開いています。



黒塗りの御簾をたらし、中は暗く、


客席からは、内側は見えません。


その場所を、黒御簾 (くろみす)と言います。


(黒御簾の中から、太鼓を打っているところ)



劇場の開場を知らせる、一番太鼓だったり、


幕の開け閉め、


舞台演出上の


どこかのお寺の鐘の音や


足音、雨音、


しんしんと降り積もる雪、


船や風、などなど・・・・・


色々な効果音全てを


一気に引き受け



使う楽器も


太鼓・小鼓・笛・尺八・胡弓・三味線・打楽器等々、


もう、ありとあらゆる音を


担当してくれます。


出せない効果音は無いくらいです。



ほとんどの演目は


この黒御簾の中の音が必要なので、


別名「影囃子(かげばやし)」ともいわれますが、


本当に、


無くてはならない、


とても重要なものです。


ここからは


いい眺めだったのを


ふと、


思い出しました。



日本舞踊紫派藤間流 藤間紫希波

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