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藤間紫希波

11月の第二週

最近は、すっかり秋めいてきました。


毎日着ている着物は、迷う事もありますが、


基本的には、一週間同じ場所に伺うことがないので、


その週の着物は、同じ着物を着ていることが多くなりました。


そして、


一週間が終ると、


その着物の「今シーズン終了」としています。




なので、今週着ている着物も、



あと三日で終わりです。




その着物は、


友人から頂いた着物です。



はじめて見たとき、


この感じの着物は一枚も持ってなくて、正直戸惑いました。


派手すぎないか、


大柄すぎないか、


若すぎないか、


色目も合わないのではないか、等々・・・




何年も迷い、ずっとタンスにしまったままでしたが、


思い切って、園に着ていきました。





その時の、面白い思い出があります。



三月の卒園式を間近に控えた、最後の日本舞踊授業の日、


園児さんたちが、私の似顔絵を描いてくれました。


眼鏡をかけ、髪をアップにし、着物を着ています。






でも、着物の色と柄が不思議です。



「なんの着物だろう」と、


私が、その絵をじっと眺めていたら、




先生がそれに気づき、


「藤間先生、秋頃に、落ち葉のような綺麗な柄の着物を着ていましたよね。


園児たちは、みんなであの着物の柄を思い出しながら描いたんですよ。


よほど印象に残っているんですね。」


と、話してくれました。



驚きました。あの着物か~!!




私は、確かに一度、この着物を着て行きました。



たった一回だけです。



その時の着物を三月に描いてくれたのです。





果たして、似合っていたのかどうかは分かりませんが、


印象に残る着物だったようです。




この着物を眺めると、


今は亡き友人の笑顔と、


あの先生の言葉を思い出します。



少しでも、子供たちの心に、


着物文化が入り込みます様に・・・・・

日本舞踊紫派藤間流 藤間紫希波




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