最近は、すっかり秋めいてきました。
毎日着ている着物は、迷う事もありますが、
基本的には、一週間同じ場所に伺うことがないので、
その週の着物は、同じ着物を着ていることが多くなりました。
そして、
一週間が終ると、
その着物の「今シーズン終了」としています。
なので、今週着ている着物も、
あと三日で終わりです。
その着物は、
友人から頂いた着物です。
はじめて見たとき、
この感じの着物は一枚も持ってなくて、正直戸惑いました。
派手すぎないか、
大柄すぎないか、
若すぎないか、
色目も合わないのではないか、等々・・・
何年も迷い、ずっとタンスにしまったままでしたが、
思い切って、園に着ていきました。
その時の、面白い思い出があります。
三月の卒園式を間近に控えた、最後の日本舞踊授業の日、
園児さんたちが、私の似顔絵を描いてくれました。
眼鏡をかけ、髪をアップにし、着物を着ています。
でも、着物の色と柄が不思議です。
「なんの着物だろう」と、
私が、その絵をじっと眺めていたら、
先生がそれに気づき、
「藤間先生、秋頃に、落ち葉のような綺麗な柄の着物を着ていましたよね。
園児たちは、みんなであの着物の柄を思い出しながら描いたんですよ。
よほど印象に残っているんですね。」
と、話してくれました。
驚きました。あの着物か~!!
私は、確かに一度、この着物を着て行きました。
たった一回だけです。
その時の着物を三月に描いてくれたのです。
果たして、似合っていたのかどうかは分かりませんが、
印象に残る着物だったようです。
この着物を眺めると、
今は亡き友人の笑顔と、
あの先生の言葉を思い出します。
少しでも、子供たちの心に、
着物文化が入り込みます様に・・・・・
日本舞踊紫派藤間流 藤間紫希波
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