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11月の第二週

  • 藤間紫希波
  • 2021年11月11日
  • 読了時間: 2分

最近は、すっかり秋めいてきました。


毎日着ている着物は、迷う事もありますが、


基本的には、一週間同じ場所に伺うことがないので、


その週の着物は、同じ着物を着ていることが多くなりました。


そして、


一週間が終ると、


その着物の「今シーズン終了」としています。




なので、今週着ている着物も、



あと三日で終わりです。




その着物は、


友人から頂いた着物です。



はじめて見たとき、


この感じの着物は一枚も持ってなくて、正直戸惑いました。


派手すぎないか、


大柄すぎないか、


若すぎないか、


色目も合わないのではないか、等々・・・




何年も迷い、ずっとタンスにしまったままでしたが、


思い切って、園に着ていきました。





その時の、面白い思い出があります。



三月の卒園式を間近に控えた、最後の日本舞踊授業の日、


園児さんたちが、私の似顔絵を描いてくれました。


眼鏡をかけ、髪をアップにし、着物を着ています。






でも、着物の色と柄が不思議です。



「なんの着物だろう」と、


私が、その絵をじっと眺めていたら、




先生がそれに気づき、


「藤間先生、秋頃に、落ち葉のような綺麗な柄の着物を着ていましたよね。


園児たちは、みんなであの着物の柄を思い出しながら描いたんですよ。


よほど印象に残っているんですね。」


と、話してくれました。



驚きました。あの着物か~!!




私は、確かに一度、この着物を着て行きました。



たった一回だけです。



その時の着物を三月に描いてくれたのです。





果たして、似合っていたのかどうかは分かりませんが、


印象に残る着物だったようです。




この着物を眺めると、


今は亡き友人の笑顔と、


あの先生の言葉を思い出します。



少しでも、子供たちの心に、


着物文化が入り込みます様に・・・・・

日本舞踊紫派藤間流 藤間紫希波




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